
どのくらいの人が歯周病になっているのでしょうか?
45歳以上の2人に1人が歯周病
歯周病はむし歯と並び、歯科の2大疾患といわれています。歯周病とは、歯と歯ぐきのすき間(歯周ポケット)に細菌が入り込んで起こる感染症のことです。歯肉に炎症が起きたり、歯を支えている土台の骨が溶けたりします。
初期の頃はほとんど自覚症状がないため、知らない間に進行してしまうことがあります。しかし、歯周病にかかっている日本人は非常に多く、歯周病と診断される人は、全年齢層の約4割、進行した歯周病(歯周ポケットが4mm以上)も45歳以上では半数以上に上るのです。
糖尿病や脳梗塞、認知症など全身の病気にも影響がある
歯周病の恐ろしいところは、口の中の病気だけにとどまらず、全身疾患との関連性も指摘されていることです。
近年、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病、認知症などさまざまな病気で歯周病との関連性が明らかになってきています。

口腔状態の悪化によりこのような負の循環を招いてしまいます。
糖尿病と歯周病を例に紹介していきます。
虫歯や歯周病により口腔状態が悪化
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噛んで食べると痛みが生じる

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固いものが食べられなくなる
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パンや麺など柔らかい食べ物ばかり食べるようになる

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早食いになる

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食べ過ぎてしまう
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血糖値が上がりやすくなる
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こうした生活が習慣化する
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口腔状態がさらに悪化(歯が抜けてしまうことも)

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糖尿病になる
歯が少ない人は、多い人に比べて約1割も医科医療費が高額に
歯を失うと、物が噛みにくいなど食生活への影響を想像する人が多いと思います。しかし、それだけではありません。これまでの研究から、歯が少ない人の方が医科の医療費が高額になることがわかってきました。
歯の本数、かみ合わせと医療費の関係を分析した研究によれば、男女の各年代のほとんどで、歯の本数が多いほど医科の医療費が低く、歯が1本~数本抜けた程度でも、本数の低下に伴って医療費が増えていく傾向がありました。例えば50代の男性を例にとると、歯が28本ある人の年間の医科の医療費は89,300円、19本以下の人の医療費は98,065円で、歯が少ない人の方が約1割医療費は高くなっていることがわかりました。
「歯の本数が多く、かみ合わせが良いほど医療費が低い」サンスター、25万人の歯と医療費を分析した論文を日本歯科医療管理学会雑誌 第56巻第1号で発表 | Sunstar Group
毎日の歯磨きと定期歯科検診で歯周病を予防しよう!
歯周病を予防するには、何よりも毎日のケアが重要になります。日々のブラッシングに加えて、歯間ブラシやフロスなどを使ってプラーク(歯垢)をしっかり取り除きましょう。また、定期的に歯科医院を受診して、自分では取り切れない歯垢や歯石を取り除いたり、歯ぐきの状態をチェックしてもらうことも欠かせません。
歯周病を防いで歯と口の健康を保つことは、全身の健康状態を良くすることにつながるとともに、将来的にかかる医療費を安く抑えるためにも大切です。歯周病は自覚症状があまりないため、日々のケアと定期的な歯科受診で、今日からでも健康貯金を始めましょう。
自分の健康は自分で守る!!!
あなたが1日でも長く健康な日々を過ごせますように・・・❤️
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