１．はじめに
現代社会において、肥満や生活習慣病は深刻な健康問題として多くの人々に影響を与えています。これらの病気は、食生活や運動不足、ストレスなどの生活習慣が大きく関与しており、予防が非常に重要です。そこで注目されているのが「一無、二少、三多」という健康習慣です。この概念は、生活習慣病の予防に効果的であると広く認識されています。
２．「一無、二少、三多」とは？
「一無、二少、三多」は、以下の6つの健康習慣から成り立っています。
一無: 喫煙をしない（無煙の生活）
二少:少食（腹八分目を心がける）少酒（飲酒は控えめにする）
三多:多動（身体を活発に動かす）多休（休息・休養・睡眠を多くとる）多接（多くの人や物に接し、創造的な生活を心がける）
この健康習慣は、日本生活習慣病予防協会の池田義雄理事長によって提唱され、特に日本人の健康寿命を延ばすための基本的な生活スタイルとして広まっています。
３．実践の重要性
3.1. 一無（禁煙）
喫煙は多くの生活習慣病のリスクを高める要因です。タバコに含まれる有害物質は、心疾患やがん、呼吸器疾患などの発症に寄与します。禁煙することで、これらの病気のリスクを大幅に減少させることができます。特に、禁煙後の数ヶ月で肺機能が改善され、心血管系の健康も向上することが多くの研究で示されています。
3.2. 二少（少食・少酒）
少食: 食事の量を減らし、腹八分目を心がけることは、肥満や糖尿病、高血圧の予防に効果的です。過食は体重増加を招き、生活習慣病のリスクを高めます。バランスの取れた食事を心がけることで、必要な栄養素を摂取しつつ、体重管理が可能になります。
少酒: アルコールの摂取は、適量であれば健康に良いとされることもありますが、過剰な飲酒は多くの健康問題を引き起こします。日本では、1日あたりのアルコール摂取量を日本酒換算で1合（約20g）程度に抑えることが推奨されています。これにより、肝疾患や心血管疾患のリスクを低減できます。
3.3. 三多（多動・多休・多接）
多動: 定期的な運動は、心臓病や糖尿病の予防に不可欠です。ウォーキングや軽い筋トレなど、日常生活に運動を取り入れることで、体重管理や筋力維持が可能になります。特に、週に5回程度の適度な運動が推奨されています。
多休: 十分な休息と睡眠は、身体の回復を助け、ストレスを軽減します。睡眠不足は、肥満や心疾患のリスクを高めることが知られています。質の良い睡眠を確保することで、心身の健康を維持することができます。
多接: 社会的なつながりを持つことは、メンタルヘルスにとって非常に重要です。多くの人と接することで、孤独感を軽減し、ストレスを和らげることができます。特に高齢者にとって、社会的な交流は認知症予防にも寄与するとされています。
4.「一無、二少、三多」の効果
「一無、二少、三多」を実践することで、メタボリックシンドロームの発症リスクを効果的に減少させることが多くの研究で示されています。例えば、東京慈恵会医科大学の和田教授による調査では、約9,500人を対象にした7年間の追跡調査で、「一無、二少、三多」を実践する人ほどメタボリックシンドロームの発症が少ないことが確認されました。
また、これらの健康習慣は、生活習慣病だけでなく、心の健康にも良い影響を与えることが分かっています。ストレス管理やメンタルヘルスの向上に寄与するため、心身ともに健康を保つための重要な要素となります。
★こちらの記事も参照ください
今から見直して10年後も健康に！生活習慣が起因する８つの病気を知ろう
5.実践のコツ
「一無、二少、三多」を日常生活に取り入れるための具体的な方法を以下に示します。
禁煙: 禁煙外来やサポートグループを利用することで、禁煙を成功させる手助けを受けることができます。
＝禁煙についての関連記事＝
★タバコのコスパについて考えてみた。禁煙は家計管理（節約）への第一歩
★タバコを吸っている人は読んで！新型（電子・加熱式）タバコもタバコです！健康被害の真実
★10年後も健康で過ごすために。今から「タバコ（喫煙）」について見直そう！
★タバコを吸っている人は知っておいて！COPD（慢性閉塞性肺疾患）とは？
★あなたは良くても周りに迷惑をかけているかも。「副流煙」は吸った後も続いている？
食事管理: 食事日記をつけることで、自分の食習慣を見直し、改善点を見つけることができます。また、バランスの取れた食事を意識し、外食時にはメニューを選ぶ際に注意を払いましょう。
＝食事についての関連記事＝
★積極的に「和定食」を摂取しよう！
★和食の日に学ぶ！健康にいい和食の魅力とおすすめレシピ5選
★素晴らしい！発酵食品の魅力
★食べるタイミングが重要？「納豆」は〇〇に食べると脳梗塞の予防に！
★よく噛んで食べていますか？５つのメリットを紹介！！
★メタボ対策「ゆっくり食べる」で健康資産UP！
★「ペットボトル症候群」って知っていますか？
★料理の基本「まごはやさしい」を取り入れよう
★男性と女性のダイエットにおける栄養素の違い：成功するための食生活ガイド
★野菜は野菜ジュースからとっている人は読んで！「野菜ジュースは野菜ではない！」
★体の基礎となる5大栄養素：健康的な食生活のためのガイド
★第6の栄養素：食物繊維について知ろう
★【特にこども】お菓子の食べ過ぎに注意！「新型栄養失調」とは？
運動習慣: 毎日の生活に運動を取り入れるために、通勤時に歩く距離を増やしたり、エレベーターではなく階段を使うなど、小さな工夫をすることが大切です。
＝運動についての関連記事＝
★タイパよし！コスパよし！「ラジオ体操」って素晴らしい！
★あなたは大丈夫？座りすぎは万病のもと！
★運動不足の方朗報！わずか「１分の運動」でも健康効果が！
★運動はハードルが高い！というあなた！！まずはコレから始めてみよう🎶
休息と睡眠: 睡眠環境を整えるために、寝室を暗く静かな空間にし、就寝前のスマートフォンやパソコンの使用を控えることが効果的です。
＝休息と睡眠についての関連記事＝
★良質な睡眠をとるためのポイント
★良質な睡眠で免疫力をアップしよう！
★睡眠不足が原因で発症リスクが高まる病気とは？
★自分でできる「睡眠の質」を取り戻す方法
★仕事の質に大きく影響？あなたはどの眠りが足りてない？
社会的交流: 友人や家族との定期的な交流を持つことで、孤独感を軽減し、メンタルヘルスを保つことができます。趣味やボランティア活動を通じて新しい人との出会いを楽しむのも良いでしょう。
6.まとめ
「一無、二少、三多」は、肥満や生活習慣病の予防に非常に効果的な健康習慣です。これらを実践することで、心身の健康を維持し、より良い生活を送ることが可能になります。日常生活に取り入れやすいこの健康習慣を、ぜひ実践してみてください。健康的な生活を送るための第一歩として、「一無、二少、三多」を意識することが重要です。
自分の健康は自分で守る！！！
あなたが１日でも長く健康な日々を過ごせますように・・・❤️❤️❤️
コメント