「お酒は百薬の長」?
お酒の適量ってあるのでしょうか?
安全な飲酒量はありません。少量でも死亡率を上げます
適量であれば身体にいいと思っている方は多いかもしれません。
医学雑誌「ランセット」(2018)に発表されたイギリスの研究報告では、
「心血管疾患に対しては少量の飲酒であればリスクは多少の増加にとどまりましたが、全死亡率で見ると、少量でも数値は下がらず、1週間に200gのアルコール摂取で数値が上がり、飲酒量が増えるほどリスクも高まる」という結果となりました。
飲酒は死亡率を上げてしまうため良くないということはわかりました。
しかし、飲みたい!という方もいるかと思います。
死亡率を高めないアルコール摂取量は?
純アルコールで週100gが上限
これは、現在日本の厚生労働省が示している「節度ある適度な飲酒」である、1日20g、週140gより少ない量です。
アルコール度数7%の缶ビール(350g)であれば、1缶で19.6gのアルコール量となります。
米国は厳しく、「お酒は飲まないのが最良」と勧告しています。
(米国がん協会のがん予防ガイドライン改訂版2020)
女性は男性よりも飲酒量は控えめに!
女性は男性よりもアルコールを肝臓で代謝するスピードが遅いため、
飲酒量を控える必要がります。
女性は男性に比べてアルコールの代謝が遅く、アルコールの影響を受けやすい体質です。これは、次のような理由が考えられます。
- 肝臓が小さく、体重も少ない
- 酵素活性も弱い
- 女性ホルモンがアルコールの代謝を抑制する
- 体脂肪が多く、体内の水分量が少ないため、血中アルコール濃度が高くなる
女性は、男性の3/4のスピードでしかアルコールを分解できません。また、飲酒量や体重が同じ場合でも、血中アルコール濃度が男性より高くなる傾向があります。
女性がアルコールの影響を受けやすい体質であることを踏まえると、飲酒量は男性の半分から2/3程度にするのが安全とされています。健康日本21(第二次)では、生活習慣病のリスクが高まる飲酒量を、女性では男性(40g/日)の半分の20g/日としています。
飲酒と健康に気を付けるには、お酒の適量は、飲んだお酒の量ではなく、飲んだお酒に含まれる純アルコール量を基準として考えましょう。
アルコール20gの目安は?
お酒を飲むと、気が大きくなり、つい飲み過ぎてしまうこともありますが、
健康のためには、含まれているアルコール量を考えて
1日20gを超えないように気をつけましょう。
※週2日の休肝日も忘れないようにしましょう!
アルコール20gの計算式
アルコール量(g)=お酒の量(m L)×(アルコール度数%÷100)×0.8
具体的な種類の目安
ビール(アルコール度数5%の場合)… 500mL缶1本
日本酒(アルコール度数15%の場合)…1合(180mL)
焼酎(アルコール度数25%の場合)…0.5合(約100mL)
ワイン(アルコール度数12%の場合)…グラス2本(約200mL)
ウイスキー(アルコール度数40%の場合)…ダブル1杯(60mL)
缶チューハイ(アルコール度数7%の場合)…350mL缶1本
「ビールは1日1本まで」「休肝日は2日」が健康維持の最低ライン
飲酒をしないことが、最良の方法ではありますが、嗜好品として楽しみたい方もいらっしゃると思います。
健康維持の最低ラインを守りながら、死亡率を上げてしまわないように適度な量と肝臓を休めてあげながら、嗜んでいきましょう。
過度な飲酒は厳禁ですよ!!!
自分の健康は自分で守る!!!
あなたが1日でも長く健康な日々を過ごせますように・・・❤️
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